不登校・思春期の引きこもりのお子さんと毎日頑張るお母さんのためのHP「笑顔のたね」雑記です。HPも御覧下さい。


by egaonotane
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

沸点

沸点_c0208099_124982.jpg
昨日は東京行きをキャンセルにするべきか、ぎりぎりまで迷いました。

何をしに行ったかはまた機会があれば書きたいと思いますが、昨日の東京行きは、計画をした時からとてもイメージのできることでした。

なので台風だろうとなんとかなると信じてました。


8:59発の新幹線。

10時半頃には東京着の予定でした。

ところがやはり越後湯沢で足止めになり、走りだすも高崎でかなりの時間、

待機となってしまい1時間48分遅れで東京駅に着きました。

もうその頃にはJRも全て運転再開になっていたので、その後は問題は

ありませんでした。

阿佐ヶ谷の駅に降り立った時の日差しのまぶしいこと。

駅から続く杉並木はとても綺麗で台風で荒れていたなんて思えないくらいでした。

結局私は今回の台風すごさは体験することなくその間新幹線の中でした。

家に帰っても過ぎた後ですしね。

どんな感じだったのか不謹慎ですが、ちょっと体験したかったというのが正直な

気持ちです。


そんな私に反して息子くん、新潟のひどい状態の時になんとTUTAYAに出かけ

ていたようで、家に着くと、びしょびしょの服が畳の部屋に脱ぎ捨てられ、

私の唯一のお出かけ用の傘の骨が曲がり(泣)台風の物凄さを物語っていました。

凄かったのね…


普通に考えると息子の行動って変だよと思ってしまうのだけど、それでいいと思っています。

変に思えることも全て彼の経験になっていくわけだから。

同年代の子からすれば家に居る分、ごく当たり前の経験が極めて少ないのです。

台風を身をもって経験したんですからね(笑)


少しここで話しはずれますが、昨日初めて入ったコーヒー店。

すごく不思議でした。

店に入っても「いらっしゃいませ」の声がなくマスターは何か一生懸命作業をしています。

注文しようにも、返事がない。

先客の常連さんらしきおじさんが、「今コーヒー入れているから 笑」と教えてくれました。

私達がコーヒー店なのに「ミルクティー2つ」と頼むと「うちはコーヒー専門店なので、

ミルクティーを頼む方は1000人に一人、どうしてもコーヒーが苦手な人です。

無理にとは言いませんがお勧めはカフェオレです。」ということなので、

「それではカフェオレを」と注文しました。

なんせ1000人にひとりに入りそうになったわけですからね(笑)

「7~8分かかりますけどよろしいですか?」


そしてテーブルに運ばれてきたカフェオレ。

どうも砂糖も入れないでかき混ぜないものが本来のカフェオレを味わえると言っているよう。

私はコーヒー類は砂糖抜きでは飲めないのです。

胃が痛くなるのでね、だからいつも紅茶です。


とても不思議なマスター(といっても多分若い)。

でもそのお味は、それだけこだわるだけあって、とても美味しいものでした。

砂糖を入れなくとも、美味しくいただけました。

後の不快感も残らず不思議なマスターの入れたカフェオレを飲み干しました。


店を出る時、そのことを伝えると嬉しそうな表情で、「うちのカフェオレは普通です。

ご自分でも入れられるのでお教えします。」


ポイントは2つ

1:その不思議マスターが作る時、お客さんに美味しく飲んでもらいたいという

気持ちで心を込めて入れている


2:たいがいミルクとコーヒーを同じ温度で温めてしまうが、それぞれには沸点

というものがあるのでそれを大事にする。冷たいミルクを入れると冷めてしまうと思い

かなり温めてしまうのは間違い




ミルクとコーヒーの沸点の違いを大事にすること

人間の個性を大事にすることと同じだなって、不思議マスターの言うことに、ふと違う

視点から共感してしまいました。

多分マスターもかなり個性的。

受け入れられない人もいれば、そこが好きと常連さんもいるわけで、私も初めはびっくり

とんでもない店に入ってしまった!とあせりましたが、言っていることに意外に共感できる。


今回東京に来た目的である「息子という人間」についてアドバイスを受けたことに、

とてもシンクロしていて、これからに生かしていきたいと思ったのでした。


自分も含め、それぞれのミルクとコーヒーの沸点を尊重し、される生き方を

したいと思います。


息子が台風の中わざわざTUTYAに行くことも、私が台風の中東京に行くことも、

なんら変わりはないのです。



長い一日でした。

もし新潟駅に着いた時点で運行していない、もしくは怪しい状態なら、東京行きは

キャンセルと決断しこの日の一日はありませんでした。

とても充実した奥深い時間を過ごせたと思います。

なんだかあの不思議マスターのお店は、もしかしたら昔話の狐か狸の怪かしの

世界のお店で今度行くと見つけられないのではなんて、変な空想と期待を

してしまう私です(笑)




そしてやはり自分がイメージできるできることは決して裏切らないのだと確信しました。

夢もそう。

まるでイメージできない夢は叶わない。

でも自分の中でわくわくししたり、妙な自信があってイメージできることは

叶うもの。
by egaonotane | 2009-10-10 01:34