不登校・思春期の引きこもりのお子さんと毎日頑張るお母さんのためのHP「笑顔のたね」雑記です。HPも御覧下さい。


by egaonotane
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自分のために

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今日は息子が初めて夫へ対する、今までの怒りや恨みを私に話し始めました。

ずっと夫を一方的に避け続けていて、家では顔も合わせない状態がずっと続いてました。

怒りや恨みなんて言うと、なんて親子関係なんだ?!と思う方もいるかと思います。

もちろん聞いている私は悲しい気持ちです。

悲しいですよ…とっても。


でも息子にとって今日は少しの前進の日であると思っています。



人の記憶というものは、自分がやってもらったこと、普通に幸せだった

思い出より、相手にされた仕打ちや許せない出来事などを、都合よく合理化し

肥大化させ記憶されていくものです。


とはいえ息子にとっては、それがずっと心のしこりであり、その感情に

蓋をしたまま長年過ごしてきました。

たとえ相手を罵倒するような言葉を並べていたとしても、それを言葉として

表現できたことは、よかったのだと思うのです。


誰の心にも存在する全ての感情に良いも悪いもない。

私自身も夫のことで息子の言葉に共感することはたくさんあり、

自分の感情と重ね合わせながらも、息子の心のしこりを少しづつ解放できれば

という思いで聴いていました。

なんせここまで話すのは初めてなもので。


「あいつなんかに興味ないんだよ」

「関係ないんだよ」

「大嫌いなんだよ」


自分でも気付いていない(気付こうとしていない)、それらの言葉の裏側にある本心は

「もつと愛してほしかった」

「もっと父親として自分を見ていてよ」

「好きでいたかったんだよ」


そんな心の叫びに私には聴こえました。


私が息子に共感したという出来事や感情が、今は穏やかなものになっている

ことが、息子には理解できないようでした。(全てではないですよ)

「時間がたったからだろう」と息子は言います。

それにも一理あり。

でもそれだけじゃない。

これは言葉では表現できないことなの。

少しづつわかってきたことだから。


息子に敢えて言ったことは、相手を憎んでも、恨んでも、自分が苦しくなる

だけだとわかったからだということ。

父親のためでなくていいから、自分のためにいつか許せるようになれるといいねと。
by egaonotane | 2010-06-28 23:55 | 不登校/引きこもり